A Magazine On The Fly

Mag+ from Bonnier on Vimeo.

最近特に電子書籍リーダーの話題を耳にするようになった。昨年末よりAmazonのKindleも日本で購入できるようになったし、Sonyの再チャレンジをはじめとしてその市場を狙おうとする挑戦者が次々と現れている。もちろんAppleもその一人と目されている。

昨年、雑誌の休刊がとても多かったようだ。統計的なデータを見るまでもなく、見渡せば雑誌というものが日常の中でほとんど見かけなくなってきているのを実感する。高校生ぐらいの時は毎月18日となれば書店で山ほど積んだ雑誌をレジに持って行っていたものだが。

もちろん当時はネットで検索なんて言うものが出来なかったのですべてを紙媒体に頼っていたので状況が違う。そう、状況が違うのだ。いままで何度も電子化を試みては鳴かず飛ばずだったのだけど、ついに分水嶺が訪れようとしている、そういう気配を今年は感じる。

ただ、今までは紙を電子化という、いわばいかに紙の本をエミュレートするかと言うことの競争だったのだけど、どうもそれはそんなに重要なファクターではなくなってきているのではないかと思い始めている。その思いがさらに強くなったのがこのMag+というムービーを見てからだ。

Mag+は紙媒体を離れたときの雑誌の未来の一つを提示して見せている。紙の雑誌をそのまま持ち込むのではなく、新たな媒体に合わせてデザインすれば良いというのはとても面白い。

今現在でもWeb Magazineという形態はあるので革新的な新しさがあるというわけではない。それを閲覧するビューア、つまりはWebブラウザと何が違うのか、というのはあるだろう。そもそもWebは本にはなれないのか、等々。

このMag+に限らず、他にもいろいろな試行錯誤がなされるだろう。そしてどれが次の世代の本というものになるかは分からない。それでも、本というものが意味するものが変質しつつあるのではないかという予感はある。

そして、Appleの近日発表されるというタブレット型(スレート型?)携帯端末はそのあたりを狙っているのではないかと、そんな気がしている。